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絵の具の捨て方と分別方法の完全ガイド:種類別に解説

絵の具を使った創作活動を楽しんだ後、使い終わった絵の具やチューブをどう処分すればよいのか悩んだことはありませんか?「絵の具は燃えるゴミ?それとも燃えないゴミ?」「種類によって捨て方は違うの?」など、疑問は尽きないものです。この記事では、水彩絵の具、アクリル絵の具、油絵の具などの種類別の正しい捨て方と、環境や安全に配慮した適切な処分方法を詳しく解説します。

絵の具の捨て方:基本的な考え方

絵の具の捨て方を考える前に、まず知っておくべきことがあります。絵の具の廃棄方法は主に次の3つのポイントに注目する必要があります。

  1. 絵の具の種類と成分:水彩、アクリル、油絵の具など種類によって捨て方が異なります
  2. 容器の素材:プラスチック製、金属製(アルミチューブ)などの違いにより分別が必要
  3. 自治体のルール:お住まいの地域によってゴミの分別方法が異なるため要確認

基本的な絵の具自体は燃えるゴミとして処分できますが、容器や種類によって分別方法が異なります。また、絵の具によっては「カドミウム」などの有害物質を含むものもあり、燃やすと有害なガスが発生する場合があるため注意が必要です。

それでは、絵の具の種類別に具体的な捨て方を見ていきましょう。

水彩絵の具の捨て方

水彩絵の具は水で溶ける特性を持ち、比較的環境への負荷が少ないと考えられていますが、正しい処分方法を守ることが大切です。

水彩絵の具の中身の処分方法

  • 絵の具の残り:残った絵の具は新聞紙や布に出して、燃えるゴミとして処分します
  • 固まった絵の具:チューブ内で固まってしまった場合は、中身をできるだけ取り出して燃えるゴミに
  • 水での廃棄:少量であれば水で流すこともできますが、大量に流すと環境負荷があるため注意

水彩絵の具の容器の処分方法

  • プラスチック製チューブ:中身を空にして「プラスチックゴミ」または「燃えるゴミ」に(自治体によって異なる)
  • 金属製チューブ:中身を空にして「金属ゴミ」または「燃えないゴミ」に
  • 固形水彩の容器:プラスチック製のものは「プラスチックゴミ」または「燃えるゴミ」に

水彩絵の具は比較的処分が簡単ですが、大量に下水に流すと水質汚染の原因になる可能性があるため、できるだけ紙や布に出して燃えるゴミとして処分するのがベストです。

アクリル絵の具の捨て方

アクリル絵の具は水で溶ける特性を持ちながらも、乾くと耐水性になるという特徴があります。この特性から、処分方法には特に注意が必要です。

アクリル絵の具の中身の処分方法

  • 残った絵の具:新聞紙や布に出して、燃えるゴミとして処分します
  • 固まった絵の具:固まったものも燃えるゴミとして処分可能
  • 注意点:アクリル絵の具は乾くと耐水性になるため、下水管で固まったり環境に良くない影響を与えたりする可能性があります

アクリル絵の具の水の処分方法

アクリル絵の具を使用した後の水の処理は多くの人が悩むポイントです。以下のポイントに注意しましょう:

  1. 使用した水:大量の絵の具が混ざった水は下水に流さず、紙や布に吸わせてから燃えるゴミに
  2. 少量の場合:薄い色の水であれば下水に流しても問題ないが、できるだけ沈殿させてから上澄みだけを流す
  3. パレットの洗浄水:パレットに残ったアクリル絵の具はティッシュや布で拭き取ってから洗うとよい

アクリル絵の具の容器の処分方法

  • プラスチック製チューブ:中身を空にして「プラスチックゴミ」または「燃えるゴミ」に
  • 金属製チューブ:中身を空にして「金属ゴミ」または「燃えないゴミ」に

アクリル絵の具は水に流すと下水管で固まる恐れがあるため、できるだけ紙や布に吸わせて処分するのがおすすめです。また、紙パレットを使用すれば、使用後は絵の具ごと燃えるゴミとして処分できるため便利です。

油絵の具の捨て方

油絵の具は特に処分方法に注意が必要です。発火の危険性や環境への影響を考慮した適切な処理が求められます。

油絵の具の中身の処分方法

  • 残った絵の具:油絵の具は燃えるゴミとして処分できますが、発火する可能性があるため、ビニール袋に入れた後、水を入れてから捨てると安全です
  • 注意点:カドミウム系の色とバーミリオンの絵の具は燃やすと有害なガスが発生するため、「燃やせないゴミ」として処分します

油絵の具のチューブの処分方法

  • チューブのキャップ:可燃ごみまたはプラスチックゴミ(プラマークの確認)
  • チューブ本体:アルミニウム製のため、不燃ごみまたは金属ゴミ
  • 中身が残っている場合:中身を出して布や紙に染み込ませてから「燃やせるごみ」として処分
  • 中身が固まっている場合:チューブごと「燃やせないごみ」に出す

油絵の具に関連する溶剤や油の処分方法

  • テレピン油・リンシードオイルなど:ポリ袋に紙や布、キッチンペーパーを入れて、オイルをしみこませ、水を入れてから燃えるゴミとして処分
  • 注意点:テレピン油やペトロール油などは、布に染み込ませると自然発火する恐れがあるため、必ず水を入れる

油絵の具は発火のリスクがあるため、特に注意して処分する必要があります。また、カドミウムなどの有害物質を含む色は、ラベルを確認し、適切に分別することが重要です。

絵の具の捨て方に関する安全上の注意点

絵の具の処分には、安全面での配慮も欠かせません。以下のポイントに注意しましょう。

自然発火のリスク

布に付いた油は、空気に触れることで表面積が大きくなって熱の発生が早くなり、ゴミ箱にぎゅうぎゅうに詰め込むと熱が放散されずに温度が上昇し、自然発火につながる危険性があります。そのため:

  • 油絵の具が付いた布や紙は詰め込みすぎない
  • ビニール袋に水を入れて捨てると安全
  • 大量の場合は少量ずつ分けて処分する

有害物質への配慮

絵の具によっては「カドミウム」を含んでいるものがあり、燃やした場合有害なガスが発生します。そのため:

  • 絵の具のチューブのラベルを確認する
  • カドミウム系の色は不燃ゴミとして処分する
  • 有害物質を含む絵の具は水に流さない

環境への配慮

絵の具や関連する溶剤は環境に悪影響を与える可能性があります:

  • アクリル絵の具は乾くと耐水性になるため、下水管で固まったり環境に良くないと言われています
  • オイルや溶剤は直接下水に流さない
  • できるだけリサイクルや再利用を心がける

自治体ごとに異なる分別ルール

ゴミの捨て方については各自治体で異なるので、ゴミカレンダーなどで確認してから捨てると良いでしょう。一般的な分別の目安は以下の通りですが、お住まいの地域のルールを必ず確認してください。

一般的な分別の目安

  • 絵の具の中身:基本的に燃えるゴミ(カドミウム系を除く)
  • プラスチック製キャップ・容器:プラスチックゴミまたは燃えるゴミ
  • 金属製チューブ本体:金属ゴミまたは燃えないゴミ
  • 紙パレット:燃えるゴミ
  • 木製パレット:燃えるゴミ(金具部分は取り外して分別)
  • :筆は燃えるゴミ(金具が使われている場合は分解できなければ金属ゴミに)

自治体に確認すべきポイント

  • プラスチックの分別方法(プラマークのあるものの扱い)
  • 少量の有害物質を含む製品の処分方法
  • 油や溶剤の処分に関する規定

絵の具を捨てる前の代替手段

まだ使える絵の具や画材は、捨てる前に以下の方法も検討してみましょう。

リサイクルと再利用

  • 絵の具などの捨て方について、基本的には譲るのが楽です。ある程度まとまっていればヤフオク、メルカリなどオークションや個人売買アプリでの譲渡も一つの方法
  • 地域の学校や福祉施設への寄付
  • 溶剤などを正しく使えば古くなって固まったような絵の具でも復活させる事もできる場合がある

固まった絵の具の復活方法

  • 水彩絵の具:少量の水を加えて溶かす
  • アクリル絵の具:専用の溶剤を使用
  • 油絵の具:専用の溶剤や油を加える

使えるものは最大限活用し、環境負荷を減らす意識を持ちましょう。

まとめ

絵の具の捨て方は種類や容器によって異なりますが、基本的なルールをまとめると以下のようになります:

  1. 絵の具の中身は基本的に燃えるゴミですが、カドミウムなどの有害物質を含む絵の具は燃えないゴミに
  2. 容器はプラスチック製(燃えるゴミ/プラごみ)と金属製(燃えないゴミ/金属ごみ)に分別
  3. 油絵の具や溶剤は発火の危険性があるため、水を含ませてから処分
  4. アクリル絵の具は下水管で固まる恐れがあるため、大量に水に流さない
  5. 自治体のルールに従って適切に分別することが重要

芸術活動を楽しみながらも、環境や安全に配慮した絵の具の処分を心がけましょう。適切な廃棄方法を実践することで、創作活動を持続可能なものにすることができます。また、まだ使用できる絵の具や画材は、捨てる前にリサイクルや再利用を検討することも大切です。

あなたの創作活動が環境にやさしいものになりますように!